氏名(漢字)中村 秀美
氏名(カナ)ナカムラ ヒデミ
氏名(ローマ字)HIDEMI NAKAMURA
性別
研究室奈良県大和郡山市矢田町22 奈良工業高等専門学校 物質化学工学科棟 X102号室
メールアドレス※nakamura♦chem.なら-k.ac.jp
※巡回ロボット対策のため、@を◆に、naraをひらがなの「なら」に変えています。
電話番号(0743)55-6156

所属

物質化学工学科 プロセス工学グループ 教授

取得学位

工学修士   大阪大学大学院基礎工学研究科博士前期課程 1987
博士(工学) 大阪府立大学 1996

研究概要

1.「分離技術」は環境問題、資源の有効利用、人類の生命維持のための研究へと広がっており、今やありとあらゆるところで利用されるとても重要で不可欠な操作である。その一端を担うのが「吸着・イオン交換」を利用した高度分離技術であり、様々な有価物を選択分離して、資源化するための最も期待される技術である。この技術を利用して、環境、ナノ、バイオ、メディカル等様々なシステムに利用できる新しい高度分離技術プロセスの開発を目指して基礎から応用までの研究を進めている。

2.亜臨界水は臨界点を超えない範囲の高温高圧水であり、通常の水と比較するとイオン積が非常に大きいため、加水分解力が非常に強い水である。したがって、酸化力の強い超臨界水とは異なり、亜臨界水処理を行うことにより有機性廃棄物を高速分解、低分子化が可能になる。また誘電率は、温度上昇に伴って低下し、473~573 Kの亜臨界水領域では常温のメタノールやアセトンの値とほぼ同じになる。すなわち、水でありながら油のような溶解力を示すので、疎水性の物質も比較的高濃度で溶解、抽出させることができる。この技術を利用して、様々な有機性廃棄物から有用物質を生産したり、物質合成を行う研究を進めている。

3.エノキタケの菌糸体や子実体には抗腫瘍作用を示す成分や血糖上昇抑制作用を示す成分など様々な有効成分が含まれており、これらの成分は細胞壁の構成成分であるβ-1-3-D グルカンと呼ばれる多糖類やタンパク質で構成されている。菌糸体は、液体培養ができ、かつ子実体に比べ増殖速度も速いため、バイオリアクターによる有用成分の大量生産が可能である。そこで、外部循環式気泡塔をリアクターとして用いたエノキタケ菌糸体の液体大量培養を行うとともに、菌糸体の増殖速度や多糖類やタンパク等の有用物質生産に及すpH や温度、光照射などの培養条件の動的制御によるストレス作用の影響について検討を行い、有用物質の生産速度を高める方法を確立する研究を進めている。

研究室Webサイト

https://processgr-nitnc.jpn.org

researchmap

https://researchmap.jp/Nakamura_Hidemi